‘nomadic’ is an art project by Japanese flower artist unit “plantica” seizing for a transient beauty hidden in our daily lives. By not settling for the traditional laws of flower arrangement, they drift and wander searching for infinite opportunities to express what’s within. Everything exists in a state of flux. Flower art lives with the constant change. Plantica portrays the philosophy of impermanence through spontaneous ikebana (Japanese flower art) using city as a vase.

nomadicは華道家集団’plantica’による前衛いけばなプロジェクトである。生け花は、日本で誕生して現在まで約600年ほど経つが、本々は庭など屋外の景観デザインから派生して屋内転移した。屋内のみで飾られることが主流である現在の生け花に対し、屋外への装飾を試みて、原点回帰を通じ本来の華道の精神を見つめ直す。

街の建物や景観は、時代の変化と共に変貌を遂げ、花と同様一種の生態系である。都市空間と生け花の融合、即興的かつ刹那的な生け花の創出。内から外へ花を持ち出し、新しい世界に花を投げ込み日常の美しさの気づきを与える。planticaが生け花に対する前衛的な考えと公共空間で生け花を行なうnomadicをドキュメンタリー映像にし、コンセプトの体現を視聴者に音楽と共に伝える。映像内に登場する彼らは全身黒に身を纏い黒子として、都市を縦横無尽に練り歩き、等身大の生け花を制作する。

planticaはこのように説明している「nomadicとは漂流し彷徨い未知の表現を探し求め続け、伝統的な華道の作法や花型法に安住せずに新しい世界に花を投げ込み、強かに存在させること。」多くの既成概念が飽和状態になっている昨今、この精神はいけばなに限らず現代に生きる私たちが実践するべき心構えではなかろうか。現状や体制に迎合せず己を貫く時代の精神をnomadicを通じて伝え、未来への人々に花とメッセージを捧げる。

PATREON
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